第24回日本外科感染症学会総会学術集会開催に当たって

三重大学大学院 医学系研究科
消化管・小児外科学 教授
楠 正人
このたび、第24回日本外科感染症学会総会学術集会の会長を拝命し、本学会を2011年12月1日(木)~2日(金)の2日間、三重県伊勢志摩の合歓の郷 Hotel & Resortにて開催させていただくこととなりました。年々発展しつつある本学会総会をお世話させていだだきますことは、教室にとって大変名誉なことであります。
日本外科感染症学会となって9年がたち、これまで蓄積されてきたデータの解析と解釈および日常臨床へのフィードバックまで毎回議論沸騰の学会総会を開催されてまいりました。いまこそ、基礎から最先端技術まであらゆる分野との連携により、外科感染症学が大きく発展する時期が到来したと信じております。近年、手術関連医療材料、抗菌薬などの開発、さらには、診断、治療技術の進歩は目覚ましく、さらには、トランスレーショナルリサーチの理念として基礎医学を実際の臨床に役立てるなどの創造の世界が既に始まっています。その上で次の10年を見据えた臨床研究+基礎研究+教育の新しい方針や目標が浮き彫りにできればと考えています。
このような状況を鑑み、今回のメインテーマは「Innovation and Scientific Evolution -外科感染症学の創造と展開-」とさせていただきました。このテーマに沿ったシンポジウムやパネルディスカッションなどの主要演題を企画しますので、会員の皆様のご発表と積極的な討論を賜ることで、本学会総会が外科感染学の創造と展開に貢献できることを願っております。また、新たな企画として、「産婦人科、胸部血管心臓外科、整形外科、小児外科など外科系領域別の外科感染症における諸問題と対策についてディスカッションする特別企画」、アジアの関連学会よりの講演者を招きシンポジウムを行いたいと考えております。
本学会総会に参加される皆様にとりまして、基礎的研究から日常臨床にいたるまでお役立ちできる有意義な学術集会を実現するために、現在、教室員をあげて鋭意、準備を進めております。
12月には、多くの会員の皆様を「日出ずる処、伊勢志摩」にお迎えできることを楽しみにしております。本学会総会の開催にあたりまして、皆様のご指導、ご支援をお願い申し上げますと共に多数の演題の応募とご来場を心よりお待ち申し上げております。